
○山下
観客の要望といいましょうか、そういうものを、劇場が、主催者側がキャッチするというのは非常に至難のわざなんですけれどもね。告知の度合い、どんな小さいことでも告知する。よくスキャンダルになって満員になったりというような商業劇場の例がございますけれども、そういう特殊な変なケースは別としても、やっぱりこれは見るに足るものだぞ、こういう記事をどう書いてもらえるかですね。
外国の新聞は、例えばニューヨークタイムズならニューヨークタイムズは、レストランガイドも含めて、我が市の読者に利益になるようにという論調なんです。日本の場合は、特に大都市の大新聞ほど、演劇というのはなかなかニュースとしてとらえてくれないんですよ。それは最近の演劇ジャーナリズムの日本の程度の低さ、外国と決定的に違うところです。
例えば有名な俳優やらオペラ歌手が亡くなったときの記事でも、マリア・カラスはスキャンダルがあるから一面に出ますけれども、それと同等に論じられた人でも、パバロッティが死んだら一面に出るのかもわかりませんが、死亡記事を見ていると日本の学芸部がよくわかると思うんですね。演劇がなかなか新聞のニュースにならないことは残念です。
○前田
予定の時間がちょうど半分過ぎましたので、10分間ほど休憩をしたいと思います。
〔休憩〕
○進行
それでは、時間になりましたので再開したいと思います。よろしくお願いします。
○前田
改めてご紹介することになりますが、この席に今回のアートマネージメント研修の実行委員会の委員でいらっしゃる芸術情報プラザの演劇担当の土井美和子さんがいらっしゃいます。ご紹介します。土井さん、どうぞよろしくお願いします。
○土井
土井と申します。いろいろ演劇関係のことで今ここでお話が出ているときに、いきなり、土井さんどうですかとさっき言われちゃったので、この人は何だと思われるといけませんので、そこに書いてあります。何かがありましたら、今後の話の中で参加するかもしれませんので、よろしくお願いいたします。
○前田
どうぞ積極的なご参加をお願いいたします。
○山下
ちなみに、小生をはめ込んだ張本人でございます。
○前田
小生もはめ込まれたわけであります。今回の研修会のプロデュサーの土井さんです。
それでは山下さんが出しました「公共ホールヘの質問状」という質問項目、さっきこれを皆さんとの対話の材料にしたいと申し上げましたけれども、これを材料にしてお話をし
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